うさいぬ(理系)の中小企業診断士試験受験記

中小企業診断士試験の気付きを記すブログ。受験生の合格につながることを願って。

中小企業診断士2次試験における採点基準に関する考察②

 こんばんは。理系出身のうさいぬです。

 

 前回から時間が空いてしまいましたが、今日は中小企業診断士2次筆記試験の採点基準に関する考察の続きです。

 

~前回までのあらすじ~

中小企業診断士2次試験では、採点基準が公表されないものの、試験委員会の中では模範解答が作成されているとにらんでいるうさいぬ30号とうさいぬ24号。今回は模範解答像について議論していくようです。

 

~登場人物~

うさいぬ30号:現時点のうさいぬ

うさいぬ24号:理系学生時代のうさいぬ

 

中小企業診断士第2次試験において出題者が考える模範解答像はどのようなものか

うさいぬ30号:

早速、出題者が考える模範解答について考えていこう。

うさいぬ24号:

うむ。とはいえ、出題者が考える模範解答は、出題者に直接聞かなければわからないのではないだろうか。それに問題内容によって模範解答は異なるのだから、一般化するのは無理ではないか。

うさいぬ30号:

(24号よ、また、そんなことを。。。)

確かに、我々はエスパーではない以上、公表されない模範解答について100%を断言することはできない。なのでここからは、根拠となりうる事実を集めて、模範解答に必要な条件(即ち模範解答像)を推測していこう。

うさいぬ24号:

了解した。まずは前提条件を整理しよう。

前回結論を導くために使用した根拠になるが、以下は使えそうな情報だな。

・国は、中小企業者が適切な経営の診断及び経営に関する助言を受けるに当たり、経営の診断及び経営に関する助言を行う者の選定を容易にするため、一定のレベル以上の能力を持った者に診断士の資格を与える。

・診断士は、学習した専門的知識を総動員し、中小企業に対してあらゆる支援を行うことが求められている。

前回は、一定のレベルの能力の有無を判断するためには、判断するための「一定となる基準」が必要だ。という仮説に基づき、模範解答があるという推測をした。

うさいぬ30号:

そうだ。

うさいぬ24号:

ところで、出題者側に模範解答を準備しておくだけでは、一定のレベル以上の能力の有無を判断できないのではないか。

たとえば以下のような問題があったとする。

問1.うさいぬ24号はどのような果物が好物であるか。15字以内で答えよ。

(出題者が事前に準備した模範解答:冷凍庫で凍らせた愛媛産ミカン)

うさいぬ30号:

(30号は同一人物だから答えられるが、うさいぬをしらない人にとっては勘で答えることになるな。しかも15字以内とか正解させるつもりないな。 )

うさいぬ24号:

 もし、問題に関するヒントが何も与えられない試験だとしたら、それは、第六感(又は運の良さ)が一定のレベル以上の能力の有無しか判断できない試験となってしまうが、診断士の試験制度上、それは許されるのだろうか。

うさいぬ30号:

もちろんダメだろう。なぜなら、試験制度上では、経営に関する診断・助言の能力が一定のレベル以上の人に資格を与えたいと言っているからだ。このため、問題を解くヒント(すなわち与件)があると考えたほうが合理的だ。

うさいぬ24号:

ふむ。2次試験の構成を見ると、企業に関する事例文の後に問題文があるな。試験制度の観点から見れば、この事例文が解答を導くために必要な与件であると推測できるな

うさいぬ30号:

同意見だ。また、診断業務の流れの観点で考えてもこの仮説は支持されると考える。

まだうさいぬは診断士ではないが、適切な診断・助言の条件は、個別の企業の状況把握と適切な分析に基づくことが必要と考えているからだ。

  たとえば、何か病気に患い病院に行ったケースを想像してみてほしい、

もし、診察(調査・分析)が実施されず、最近近所で風邪が流行っている(一般知識)ので風邪ですと診断されたらどうであろうか。これを適切な診断といえるだろうか。

うさいぬ24号:

その具体例は極端すぎると思うが、①試験制度の観点、②診断業務の流れの観点どちらから見ても、事例文(与件文)をもとに模範解答が設定されている可能性が高いという推測は支持されるわけか。

うさいぬ30号:

うむ。  

うさいぬ24号:

出題者が考える模範解答は与件文からたどり着けるものであると推測することは同意する。ただ、事例文(与件文)にヒントがない問題が絶対に出題されないと断言することはできないのではないか。

うさいぬ30号:

その通りだ。ただし、与件文にヒントがないことを証明することは難しい。場合によってはうさいぬが気が付かないだけで、出題者は与件文にヒントを記載したと思っているケースだって考えられる。もちろん、出題者は一部の問題に限り、与件文にヒントを記載していないかもしれない。

いずれにせよ、重要なことは、試験中にヒントが記載されているかどうか分かりづらい状況は訪れるということだ。

そういったケースへの対応策を考えていく前に、まずは、出題者が定める模範解答に対して、受験生の解答をどのように採点していくのかについて考えてみよう。それを明らかにできれば、対応策が見えてくるように思うんだ。

 

~次回に続きます~

 

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ここまでの結論:

中小企業診断士第2次筆記試験において出題者が考える模範解答は、基本的に以下の条件を満たすと考えられる。(模範解答像)

①問題文に忠実に解答していること。

②事例文(与件文)を活用して解答していること。

 ⇒与件文にヒントが与えられている場合において、一般知識としてそれ以外の方法を知っていたとしても、与件文のヒントを使用すべきです。(うさいぬは2次試験の1回目をこれで失敗しています。)

 

 

次回は、

出題者が内部で定める模範解答に対して、受験生の解答をどのように採点していくのか考察していきたいと思います。